建築と暮らしの手作りモダン アントニン&ノエミ・レーモンド展

会場:神奈川県立近代美術館 鎌倉館(神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-53)
会期:2007年9月15日〜2007年10月21日
時間:9:30-17:00
休館:月曜・9/18・9/25

激しい社会的、政治的、経済的変化を体験した20世紀の日本は、にもかかわらず、現代的かつ伝統的、国際的でありながら地域的な独自の文化によって世界に影響を与えてきました。特に20世紀中葉、モダン・デザインが発展する中で日本の果した大きな役割は、近年、詳細な研究の対象となってきています。アントニン・レーモンド(1888−1976)とノエミ・ペルネッサン・レーモンド(1889−1980)夫妻の仕事は、このような日本と世界の文化的対話について新しい省察をもたらすものです。彼らの40年以上にわたる日本文化とのおどろくべき出会い(1919−37年、1948−73年)、そしてふたつの日本滞在にはさまれたアメリカ東部での活動(1938−47年)は、それぞれの土地固有の特徴や材料、生活条件に基づきながら、きわめて創造的なヨーロッパ、アメリカ、東洋の「綜合」を実現しています。レーモンド夫妻による建築、家具、テキスタイルなどのデザインは、日本の美的伝統に対する、新しい眼差しと理解の可能性を指し示しました。帝都東京、森に囲まれたアメリカ東部ニューホープ、そしてインドの大地へと展開したレーモンド夫妻の足跡と仕事は、グローバルとローカル、異国的なものと真正なものについての私たちの考えを覆して、モダニズムへのもうひとつのアプローチを生き生きと提示しています。アメリカ、ヨーロッパ、日本の研究者が協力して企画した本展は、レーモンド夫妻の60年におよぶ素晴らしいパートナーシップが世界各地に遺した仕事を、国際的な調査に基づいて概観する初めての回顧展です。チェコ生まれのアントニンがフランス生まれのノエミと結婚してアメリカに住むようになった第1次世界大戦前後の仕事から始めて、1919年、帝国ホテルの建設のためフランク・ロイド・ライトとともに来日して、東京で活動するようになった20年代の初期作品、レーモンドを世界的なモダニズムの旗手に押し上げた30年代の仕事、戦争中のアメリカ、ニューホープにおける作品、そして戦後、再来日して日本各地に建設した円熟期の仕事などを、200点を超す図面、写真、模型、家具、テキスタイル、絵画、彫刻、ビデオなどによって紹介します。また、本展では、レーモンドの日本の近代建築の発展に対する貢献を理解するため、彼の下で建築家としての出発をとげた前川國男吉村順三、増沢洵、ジョージ・ナカシマらの作品もあわせて紹介します。(神奈川県立近代美術館
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/museum/exhibitions/2007/raymond/

鎌倉に行きたい。。。