越後妻有アートトリエンナーレ 大地の芸術祭2009

会場:越後妻有地域(新潟県十日町市津南町)760㎢
会期:2009年7月26日〜2009年9月13日
パスポート:一般3,500円

大地の芸術祭は、過疎高齢化に悩む越後妻有を舞台に、地域に内在するさまざまな価値をアートを媒介として掘り起こし、その魅力を高めて世界に発信して地域再生の道筋を築いていこうと、10年前から始まった3年に1度のお祭りです。地域と都市、アーティストと里山、若者とお年寄りの交流と協働の中から生まれた約350点のアートが、集落や田んぼ、空家、廃校に展開。農業を通して大地と関わってきた私たち祖先の営みを伝えてれる数々のアート作品を道しるべに、おじいちゃん、おばあちゃんの笑顔が嬉しい越後妻有で五感を開放し、生の素晴らしさを全身に思いっきり感じる、そんな新しい旅へ出かけよう!
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/


一番最初に観たこれが一番良かったかも。古い民家に張り巡らされたゴムワイヤー。空間の中心付近で収束している。中心は絡まっているように見えるけど、人間の身体が形作られている。

  • ジャネット・カーディフ& ジョージ・ビュレス・ミラー「ストーム・ルーム」


ここも古い家のある部屋が作品。見た目はただの汚い部屋。でも、雷や豪雨や暴風の音。人工的に雨漏りもさせていて窓の外はわざと覆いをして暗くして、雷を光らせて。たまたまそこにいた子供が怖がっていた。



世界で唯一、泊まれるタレル作品。作品はオープンエアだけでなく、電動で木造の屋根も閉まる。屋根が閉まった状態もなかんか幻想的。

  • イリヤ&エミリヤ・カバコフ「棚田」


越後妻有のシンボル的作品。思ったより大きかった。



明後日朝顔プロジェクト発祥の地、莇平。私もかつて熊本でちょっとお手伝いをした。この日はヒビノサミットとして日比野さんと水戸芸術館のキュレーター森さんの対談が行われていた。日比野さんを見るのは1年ぶりくらい。ちょっとご挨拶をしたいところだったが、対談が終わるまで待つ時間がなかったので退散。
旧莇平小学校は、青々とした朝顔の葉で完全に覆われていた。写真と一緒だ。

  • ジャン=ミッシェル・アルベローラ 「リトル・ユートピアン・ハウス/映画「小屋丸」」


キョロロに行く途中に立ち寄る。

  • 塩田千春「家の記憶」


これ、よかった。古い民家の室内に無数の毛糸が張り巡らされている。今朝見たゴームリーにちょっと似ているけど、幻想的な雰囲気。

  • クリスチャン・ボルタンスキー+ジャン・カルマン「最後の教室」



これもすごくよかった。廃校を利用した大規模なアートワーク。まず入ると真っ暗な空間にほのかに光る電球がたくさんぶら下がっている。床は干し草で覆われ、入った瞬間草の匂いが花に飛び込んでくる。2階、3階も音と光を利用した作品が続く。特にファンの向こうから強烈な光が射す廊下が好きだった。


鋼板の壁で仕切られた空間には白い砂利が敷き詰められている。木々の緑とうまく調和していて、なんだか神社に来たようなしゃきっとした気持ちになった。ただ、川沿いだったせいか、蚊にたくさん刺された。