荒木経惟 熊本ララバイ


会場:熊本市現代美術館(熊本市上通町2-3)
会期:2008年11月1日〜2009年2月15日
時間:10:00-20:00
休館:火曜
入場料:一般1,000円

写真家の荒木経惟は、常に斬新な切り口で花、ヌード、風景、猫など多様な対象を撮影し、時代の最先端を走り続けてきました。近年では、日本各地の人々の顔を撮影する「日本人ノ顔プロジェクト」を展開するなど、地域に根ざす独自の文化と、その土地その土地に暮らす人々の魅力を引き出す制作にも取り組んでいます。本展では、2007年以降に生まれた赤ちゃんと母親を熊本で撮影した《母子像》シリーズ約40点を展示します。母子の絆と生命力が溢れた写真は、生きる歓びに満ちており、作家にとっての新たな展開を示すものであります。この輝ける母子への讃歌として撮り下ろした、《色淫花》シリーズも展示します。加えて、《母子像》シリーズの撮影風景と荒木が2006年に審査員を務めた「熊本市民美術展 アートパレード」での熊本滞在の様子を記録したドキュメンタリー映像、過去の代表作から最新作、スライドを使った映像作品《アラキネマ》など、荒木のこれまでの軌跡を一挙にご紹介します。

アーティスト・トーク
荒木経惟が自身の作品について語ります。
日時:11月1日(土)14:00-15:30
場所:ホームギャラリー
料金:無料

アラーキーの子育て相談室
アラーキー、スミちゃん、潮谷前熊本県知事が、《母子像》シリーズのモデルになって下さったお母さんたちの子育て相談にのります。
ゲスト:荒木経惟坂本スミ子(歌手・熊本聖母保育園幼稚園園長)、潮谷義子熊本県立大学客員教授、前熊本県知事)、《母子像》シリーズ撮影参加母子
司会:南嶌宏(女子美術大学教授、前熊本市現代美術館館長)
日時:12月21日(日)14:00-15:30
場所:ホームギャラリー
料金:無料

展覧会記念講演会「日本ヌード美術史〜春画からアラーキーまで」
イタリアバロック美術から刺青、ヌードまで幅広い研究で知られる宮下氏を迎え、美術史的な観点から日本の裸体表現、そして荒木の作品をひもときます。
講師:宮下規久朗(神戸大学大学院准教授)
日時:11月2日(日)14:00-15:30
場所:ホームギャラリー
料金:無料

熊本市現代美術館(CAMK):http://www.camk.or.jp/

一般公募で応募してきた母子を熊本で撮り下ろした母子像シリーズは圧巻。家族というもの、命というもの、生きるということを改めて考えさせられた。東京からでもわざわざ行く価値のあるエキシビション。久しぶりに鑑賞後ぐったりとするほど体力を消耗し集中させられる素晴らしい展示だった。