アネット・メサジェ:聖と俗の使者たち

会場:森美術館(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階)
会期:2008年8月9日〜2008年11月3日
時間:10:00-22:00(火曜:10:00-17:00)
休館:会期中無休
入館料:一般 1,500円

「アネット・メサジェ:聖と俗の使者たち」展は、フランスを代表する女性アーティスト、アネット・メサジェを紹介する日本初の大規模な個展です。1970年代から絵、写真、記事、拾い集めたオブジェ、言葉、剥製、ぬいぐるみ、布、刺繍、糸、編み物など、日常のさまざまな素材用いて、創作活動を行ってきたメサジェ。彼女は聖と俗、ユーモアと恐怖、愛と悲しみ、女性と男性、動物と人間、子供と大人、生と死、表と裏など、人間の相反する複雑さを日常の視点から浮き彫りにします。収集癖や身体への関心、ぬいぐるみや玩具との戯れ、言葉遊びなどから生まれる作品には、子供のような無邪気さと残酷さが共存し、私たちは、メサジェの紡ぎだす物語の世界からさまざまなメッセージを読み取ることができます。人間の負の感覚にも正面から向き合いつつ、そこに小さなユーモアを潜ませる独特のエスプリは、世代を超えて多くの人びとの心を捉え、魅了します。チャーミングで幻想的、そして時に奇妙で不可思議なかたちで私たちの前へ現れる作品群。それらは人の心の奥深い部分へ何かを投げかけてくる「使者」といえます。本展はパリ(ポンピドゥーセンター)をはじめ、フィンランド、韓国を巡回した国際展です。日本では森美術館のギャラリー空間を生かしたスケールの大きな展示をお楽しみいただけます。展示は2005年の第51回ヴェネチア・ビエンナーレで金の獅子賞を受賞した《カジノ》をはじめ、代表作《つながったり分かれたり》などを含む約30数点の作品によって構成されます。
森美術館(MAM):http://www.mori.art.museum/jp/

アネット・メサジェ観てきました。
賛否両論ありそうだけど、私はすごく満足した。次はどんな作品だろうとわくわくしながら順路を進んでいけるような展覧会は久しぶりだ。
「子供のような無邪気さと残酷さが共存し、、、」という解説文がまさに言い当てている。少しグロテスクでいてかわいらしい。金沢21世紀美術館のコレクション展で少し彼女の作品を見たけれど、それとは比べ物にならないくらいのスケールの大きい作品たち。「動く」というのは少しずるいなと思う反面、無駄に動かしていなくて感性に訴えかけてくる計算された動きをしていたし、「吊るす」という行為も単純なようでここまで一生懸命やると完全に芸術として昇華しているように思えた。ディスプレイの勉強にもなりそう。