花展出瓶作(いけばな-385)

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今年の花展出瓶作。小原流が後世に伝えるべき伝承花のひとつ。

写景盛花の原点ともいうべき、下草の展開を、器3面の連作で示した作品。「連面いけ」というのが流祖ののころからあったことがよくわかる。六甲山系の実際の自然景観を見た感動が伝わってくる。花材は3種しか使用せず、繰り返すようにいけることで、夏の山野が水盤の外にも広がっているように感じさせている。流祖がよく行った野外研究会の様子が目に浮かぶような作品である。(小原流 花伝百選)