「Le fil rouge」展

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会場:エスパス ルイ・ヴィトン東京(東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル7階)
会期:2015年4月8日〜2015年5月31日
時間:12:00-20:00
休館:不定
入場料:無料

エスパス ルイ・ヴィトン ミュンヘン、パリ、東京では共同テーマを軸とする初のエキシビション『Le fil rouge(赤い糸)』展を開催します。“Le fil rouge(ル・フィル・ルージュ)”はドイツ語やフランス語で「赤い糸」と訳することができますが、日本語が持つ意味と異なり、1つの物語やディスカッション等を通じて繰り返し登場し、その筋道となる1つの要素やテーマを意味します。本エキシビションでは糸を媒体、あるいはコンセプトとして作品に取り入れる8人の著名な現代アーティストが招かれ、独自の解釈によって展開されるパリ・東京・ミュンヘンの3館を結ぶテーマ「糸」に通じる多様な作品を紹介しています。鉛筆や筆と異なり、糸はそれ自体に備わっている目的や「完成形」と結びつくものではなく、その「物質性」が無限の芸術的表現・探求を促します。現代アートでの糸は、筆に代わってキャンバスなどの支持体に刺繍され、貼り付けられ、あるいは絵画と組み合わせられたり、キャンバスの断片を縫い合わせられたりして使われてきました。さらに、異なる長さの糸をさまざまなスケールや多様な形状に張り渡すことで、彫刻のような立体的な形を創り出したり、空間に線を描いたり、建築的原理を形にした作品を作り出すことも可能です。参加アーティストの多くは、従来糸のみを使用して制作を行っているのではなく、糸を幅広い応用範囲が可能で、取り扱いやすい媒体としてさまざまな素材と併せて取り入れています。本エキシビションでも絵具のようにキャンバスに刺繍されたり、空間に張り巡らされ彫刻へ変貌したり、物理の法則に逆らうような作品に使われたりと糸という媒体あるいはテーマとして象徴される糸が、多様な姿を通じて表現される作品をご覧いただけます。テーマは1つですが、それぞれの会場では異なった解釈のエキシビションが展開されています。ミュンヘンでは刺繍をベースとしたガーダ・アメール、トレイシー・エミン、マイケル・レデッカーの作品が展示され(4月11日まで)、パリではイザ・メルスハイマー、フレッド・サンドバック、塩田千春によるサイト・スペシフィック・インスタレーションに焦点をあてています(5月3日まで)。そして、この共同企画を締めくくる東京では、さまざまな手法・解釈の集約としてガーダ・アメール、マイケル・レデッカーによる糸の「絵画」、タティアナ・トゥルヴェによるインスタレーション、そしてハンス・オプ・デ・ベークによる新作映像が3館を結ぶ作品としてミュンヘンおよびパリにて同時上映されます。
エスパス ルイ・ヴィトン東京:http://espacelouisvuittontokyo.com/

久しぶりのエスパス LV。タティアナ・トゥルヴェのインスタレーションが圧巻。天井からワイヤーで吊るされた無数の錘は、磁力で地面すれすれで浮いている。その緊張感とミニマムな空間との相性がすごくよかった。