ジャネット・カーディフ & ジョージ・ビュレス・ミラー 展

会場:メゾンエルメス 8Fフォーラム(東京都中央区銀座5-4-1)
会期:2009年2月24日〜2009年5月17日
時間:11:00-20:00(日曜:11:00-19:00)
休館:3月18日休館
入館料:無料

2009年度最初の展覧会では、人間のあらゆる知覚を呼び覚まし、別の場所、時間、思考へと誘うような、ジャネット・カーディフとジョージ・ビュレス・ミラー、二人のアーティストによる作品を展示します。ジャネット・カーディフ(1957年生まれ)とジョージ・ビュレス・ミラー(1960 年生まれ)はカナダ人アーティスト。現在カナダのブリティッシュコロンビア州グリンドロッドと、ドイツのベルリンを拠点として活躍しています。今回の展覧会では、彼らの代表的な2作品を展示します。「The Forty-Part Motet 40 声のモテット」(2001年制作)は、40のパートから成る楽曲のサウンドインスタレーションです。会場に並べられた40個のスピーカーひとつひとつから、各パートを受け持つ歌い手の声が発せられ、観客は、それぞれの歌い手の間を自由に歩き回るような体験ができます。楽曲の進行とともに音は融合し、やがて空間に反響するひとつの歌声となるとき、我々は目の前のスピーカーが音を発しているという単純な視覚的事実から解放されていきます。アメリカやヨーロッパをはじめとする、どの会場でも、音がその場所の特性を投影し共鳴させる本作品、今回、日本では初めての公開となります。「Night Canoeing ナイト・カヌーイング」(2004 年制作)は、一筋の光も入り込まないブラックボックスの中で映像を見る作品です。夜の闇の中、懐中電灯の灯りひとつで下る川の様子は、水の音やささやく声とともに周囲の気配を伺うかのように我々の感覚を際立たせてゆきます。カヌーに同乗しているような親密さと我々が暗闇から声をひそめて覗き見をしているような不思議な緊張感を同時に感じることでしょう。一見無機質な装置が呼び起こす、エモーショナルな世界。見るものの知覚を揺さぶる彼らの表現は、フォーラムの空間を通常の視覚というリアリズムから解放する機会となるでしょう。

行こう行こうとと思いつつ、エルメスエキシビションはお手軽感があって、いつでも行けるやという感じで、かえって腰が重くまだ行けていない。早く行かないと終わってしまう。