佐伯祐三とフランス

会場:ポーラ美術館(神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285)
会期:2008年9月13日〜2009年3月8日
時間:9:00-17:00
休館:会期中無休
入場料:一般 1,800円

1924年に渡仏した佐伯祐三(1898-1928)は、この年の初夏、憧れの画家ゴッホが晩年を過ごした小村、オーヴェール=シュル=オワーズを訪れました。ゴッホが眠る地で、佐伯はフォーヴィズム(野獣派)の画家ヴラマンクとの交流は、佐伯の絵画を、また彼自身を大きく変えることになりました。オーヴェールでヴラマンクの画風を吸収した佐伯は、パリに移ったのち、哀愁漂うパリの街角を描いたユトリロの芸術に強く惹かれるようになります。佐伯はヴラマンクの影響による力強いタッチと大胆な画面構成、そしてユトリロが得意とした、パリの横顔ともいえる風景をカンヴァスにとどめました。独自の絵画表現を獲得しようと格闘するなかで生まれた、彼の生命を刻み付けたような作品は、パリのサロンで評価され、日本の洋画界にも影響を与えました。本展では、ポーラ美術館が収蔵する佐伯祐三ヴラマンクユトリロの作品を中心に、佐伯の作品と彼をめぐるフランスと日本の画家たちの作品によって、佐伯芸術の形成とその影響を再検証いたします。
http://www.polamuseum.or.jp/

なかなか見応えのあるエキシビションだった。ヴラマンクユトリロの影響を受けながら佐伯の画風が変化してゆく様子が年表を追うかのようにわかりやすく展示されている。個人的にはユトリロよりヴラマンクの力強いタッチが好きだと思った。