明治神宮 献華式

会場:明治神宮 御社殿
日時:2008年4月18日 10:30-11:30



今日は献華式本番。9時に明治神宮入り。大雨と風。予報通り。雨の場合の対応は問題ないが、風が強いと影響が大きいので心配。本殿横の神楽殿でいよいよ白衣と白袴に着替える。和装なんて初めて。帯をぐっと締められると気も引き締まり背筋も伸びる。私は身長が180cmである上に腰の位置が高いので一番大きい袴でもやや短めになってしまう。このほうが裾を踏むリスクが減ってよいのだけど。献華所役の先生はさらに豪華。貴族みたい。花盆・水差係の女性4名も振袖が艶やか。全員着替えたところで、会場である御社殿を事前チェック。今日は気温が低く肌寒い。昨日のリハでは中庭に所作台があったけど、雨なので手前の拝殿に移動。無人の客席を目にして緊張感が高まってくる。
再び控室に戻り、廊下でみんなでイメージトレーニング。緊張も最高潮。

そして10時半。献華所役、随員、花盆水差係、小原流代表者が一列に並んで神楽殿からゆっくりと進む。拝殿手前でお払いを受けて、いよいよ拝殿へ。お払いを受ける部屋は暗く狭い。そこから拝殿へ一気に視界が広がる。さっきまで誰一人座っていなかった客席はぎっしりと埋まっており、鳥肌とともに、興奮と不安が入り混じる。
踏み出すときは左足から、座るときは左膝から、立つときは右膝から、方向を変えるときは左回転などなどなど、、、練習したことを思い出しながら、ひとつひとつ丁寧に、裾を踏まないように気をつけながら、役目をこなしてゆく。明治天皇のための花、昭憲皇太后のための花と、上手下手で同じように動くので(私は下手チーム)、両方の息を合わせることが何より大切。花器を台に置き、下がって水差係から水差を受け取り台の横に置き、再び下がって花盆係から花盆を受け取り台の横に置き、花盆の花包を解き、献華所役に鋏を渡し、花材をひとつひとつ渡してゆく。活け終わったら包みを紐で縛り、献華所役と共に一礼、所作台を降りて、前方に回り込み、ひざまずいて花器を自分の正面にくるように回転させ、慎重に持ち上げる。そして祭司の後をついて、本殿に向かって歩く。練習と違って花器は水で重く、牡丹が顔の正面にきて前が見えない。転ばないように慎重に本殿の神前に献上する。一礼し再び所作台に戻り、献華所役と共に一礼。花盆、水差の順に係に渡し、一礼して所作台を降りる。
約1時間の献華式、無事終了。脱力感と開放感。
控え室に戻り、着替えてすぐに直会という厳かな食事会。献華所役、随員、花盆水差係の8名は全員挨拶を求められてまた緊張した。とにかく無事に終わってよかった。
一生に一回あるかないかの大役だったので本当に素晴らしい体験ができた。