いけばな-388

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写景盛花様式本位 冬の近景描写
冬は水仙の季節。時間がなくて日蔭の敷き方が相当雑になってしまった。以下の挿法は過去の記事から転載。
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花留の位置と水仙の挿し位置は図の通り。まず水仙をバラす。茎を水平に切り、手のひらで根元をぐっと潰す。
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そうすると左の写真のように袴と呼ばれる白い筒と4枚の葉と花に分解することができる。そして主枝の葉組。一番長い葉は器の直径+深さくらい。それから3cmくらい短い葉を重ねてペアをつくる。
次に葉を真っ直ぐに組むために、重ねた2枚の葉の先を左手で摘んで、右手の親指と人差指で挟んで下に向かってしごく。奥の葉と手前の葉をそれぞれ2回ずつ。次に2枚まとめて1回しごく。そして、ひとまわり短いペアをひとつ作って、同様にねじれを矯正。この両ペアを重ね合わせ4枚の葉組みができあがる。奥の長さが違う2枚の葉の中間くらいの長さに手前の葉の長い方がくるくらいに。つまり、奥の長い方の葉→手前の長い方の葉→奥の短い方の葉→手前の短い方の葉の順番。
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そして花の茎を間に挟んで、最初に分解した袴に挿し込んでいく。そして花首あたりを左手でつまみ、右手は袴あたりを持って、もう一度しごいてさらに葉のねじれと逆方向にねじって矯正する。写真のように花首までは棒のように真っ直ぐで、花首より上は適度に広がって4枚の葉が見えるのがベスト。なお、花の長さは4枚の葉よりも短くなるが、本勝手にいける場合は葉の右側から顔を覗かせるようにする。
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左の写真が5本の水仙を挿したところ。副枝の一番長い葉の長さは主枝の3番目の葉と同じくらいに、客枝の長さは副枝の3番目の葉と同じくらいに、主枝の右側の中間枝は主枝の6割くらいの長さに、客枝の左の中間枝はさらに短く。中間枝は開花した花は落として蕾だけにする。
そして日蔭蔓を敷いてゆく。冬の写景は水盤全てに敷き詰める。瓦敷きと言って数枚を瓦状に重ねて敷いてゆく。最後に小菊を客枝の左と主枝の手前に配して完成。