ポスドク

大学院で博士号を取得したものの、研究機関や企業から正規採用されずに研究を続ける「ポストドクター」が、全国で1万5000人超に達したことが10日、文部科学省の調査で分かった。平成17年度中のポストドクターは1万5496人で、前年度より642人(4.3%)増加。「博士」になりながら定職が見つけられず、修行を続ける研究者が多い実態が浮き彫りになった格好だ。ポストドクターとは、博士の学位を取得後、大学などの研究機関に任期付きで勤めているものの、教授・准教授・助手などとなっていなかったり、企業の正社員となっていない研究者の総称。文科省の科学技術政策研究所が昨年11月、1232の大学や研究機関を対象に17年度中の実態について調査し、小規模機関などを除く921機関から回答を得た。それによると、ポストドクターが最も多いのは国立大の7196人(全体の46%)で、前年度に比べ899人増加した。続いて理化学研究所など独立行政法人が5371人(同35%)、私立大が1574人(同10%)。民間企業の研究機関は32人と少なかった。年齢別の割合では30歳未満が26%、30〜34歳が46%、40歳以上が10%おり、高齢でも定職につけない状況が明らかになった。女性の比率は21%だが、40歳以上は27%に上っている。文科省では「ポストドクターを正規雇用するよう、民間企業にも促していきたい」としている。(産経新聞

本当に深刻な問題。日本の教育・研究の地盤沈下につながりかねない。
私は滑り込みで就職が決まったけれど、ポスドク一歩手前だった。
私は別の理由もあって、絶対に浪人せず一年で一発でポストを見つけねばならなかった。そのプレッシャーといったら今思い出しても辛い。精神的に追い込まれていた。身体もおかしくなった。

ただ、問題は単純ではない。
企業からすればご立派な研究者より若くて活きのいいのを社内で育てたほうが良いわけで。。。
大学での教職の枠も少子化によってどんどん狭まるわけで。。。
一生懸命研究して血の滲む努力をして博士という学位を手にしたのに、それを活かすフィールドがないなんて。政府も博士課程進学を推奨したのだから責任を持って出口をつってあげないと。